プロキシサーバーとは、コンピューターに代わってインターネットに接続しサイトへアクセスするサーバーを指します。プロキシサーバーの仕組みやメリット、ChromeやInternet Explorerへの設定方法を解説します。
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- プロキシサーバーとは
- プロキシサーバーの仕組み
- プロキシサーバーのメリット
- キャッシュで表示を高速化
- フィルタリングでセキュリティを向上
- 匿名性を確保
- プロキシサーバーの設定方法
- Internet Explorer
- Chrome
- Safari
- プロキシサーバーでセキュアにWebアクセス
- BOXILとは
プロキシサーバーとは
プロキシサーバーとは、コンピューターに代わってインターネットに接続しサイトへアクセスするサーバーを指します。プロキシサーバーは社内LANと外部インターネットの間に設置し、URLをフィルタリングしたり匿名性を確保したりします。プロキシ(Proxy)は代理を表す英単語です。
企業の社内LANは、接続されたコンピューターを悪意ある外部アクセスから守るためにファイアウォール設定をしています。しかし、この状態では社内からWebサイトにアクセスできないため、社内LANと外部インターネットの間にプロキシサーバーを置かなければなりません。
プロキシサーバーの仕組み
プロキシサーバーが置かれる場所は、社内LANと外部インターネットの間になりますが、この場所はDMZ(非武装地帯、緩衝地帯)と呼ばれる、ファイアウォールという城壁に守られた社内LANの外にあります。
社内LAN内のクライアントマシンが外部Webサーバーにアクセスしたいときに、プロキシサーバーにリクエストを送信し、それを受けたプロキシサーバーが外部Webサーバーにリクエストを送信します。そして外部Webサーバーから送信されたリプライは一旦プロキシサーバーで受け、改めてクライアントマシンにリプライを送信します。
つまりプロキシサーバーは、クライアントマシンから見て外部Webサーバーのように振る舞い、外部Webサーバーから見てクライアントマシンのように振る舞うという仕組みになっています。
プロキシサーバーのメリット
プロキシサーバーには、Webサイトの表示やフィルタリングでのセキュリティ面においてメリットがあります。
キャッシュで表示を高速化
プロキシサーバーは、一度アクセスしたWebサイトのページ情報をHDDなどにキャッシュしておく、キャッシング機能を実装しています。
これにより、クライアントマシンから同じWebサイト閲覧のリクエスト送信があった場合、プロキシサーバーはキャッシュに貯めた情報から、クライアントマシンに折り返しを行うため、Webサイトの素早い表示を行えます。
こうしたキャッシュ情報は、プロキシサーバーに接続している全クライアントマシン分がキャッシュされ、しばらくの間保持されます。同様の機能は、クライアントマシン内のブラウザにも実装されていますが、プロキシサーバーのキャッシュ容量はブラウザとは比較できないほど大きくなっています。
フィルタリングでセキュリティを向上
プロキシサーバーは、特定のURLをアクセス禁止にするようなフィルタリングを行うことが可能です。これは、プロキシサーバーが社内LANと外部インターネットの間に位置していることで実現でき、具体的には以下のような目的で行われます。
- 認証システムによるユーザー管理で、外部へのアクセスを制限する
- 特定のURLへのアクセスを禁止する
- 外部から受信したデータをチェックする
外部からの受信データチェックにはウィルスチェックも含まれ、ユーザー・URLレベルでのWebアクセス禁止とともに、外部からの攻撃、内部からの情報漏えいを防ぐことが可能となり、フィルタリング機能はセキュリティ面でのメリットが大きいといえます。
匿名性を確保
プロキシサーバーを介さずにコンピューターをWebサーバーに接続すると、接続先のサーバーにIPアドレスなどのプライベート情報が伝わってしまいます。自宅などでは、インターネット接続を行う際にISPから固有のIPアドレスがその都度割り振られるので、外部からの攻撃を受ける可能性は大きくありませんが、企業などのように専用回線を使用している場合は危険度が高くなります。
プロキシサーバーを使用する場合、Webサーバーへのアクセスはプロキシサーバーが行うため、社内LANに接続されたクライアントマシンの情報は伝わりません。プロキシサーバー自身のIPアドレスなどは伝わってしまいますが、内部の匿名性は確保できるというメリットがあります。
プロキシサーバーの設定方法
ブラウザ別にプロキシサーバーの設定方法を解説します。
Internet Explorer
- 「ツール」メニュー > 「インターネットオプション」
- 「接続」タブをクリック
- 「LANの設定」ボタンをクリック
- 「LANにプロキシサーバーを使用する」にチェック
- プロキシサーバーのアドレス、およびポート番号を入力
- 「OK」をクリック
Chrome
Chrome(Windows)
- 画面右上のメニュー > 「設定」
- ウィンドウ下の「詳細設定」リンクをクリック
- システム > 「パソコンのプロキシ設定を開く」ボタンをクリック
- 「プロキシサーバーを使う」をオン
- プロキシサーバーのアドレス、およびポート番号を入力
- 「保存」をクリック
Chrome(Mac)
- 画面右上のメニュー > 「設定」
- ウィンドウ下の「詳細設定」リンクをクリック
- システム > 「パソコンのプロキシ設定を開く」ボタンをクリック
- 構成するプロトコルにチェック
- プロキシサーバーのアドレス、およびポート番号を入力
- 「OK」をクリック
Safari
- 画面右上の一般設定メニュー > 「設定」
- 「詳細」アイコンをクリック
- プロキシ > 「設定を変更」ボタンをクリック
- 構成するプロトコルにチェック
- プロキシサーバーのアドレス、およびポート番号を入力
- 「OK」をクリック
プロキシサーバーでセキュアにWebアクセス
普段は意識することのないプロキシサーバーですが、機密情報や個人情報の漏えいが許されない企業という組織にとって、なくてはならないものだということがお分かりでしょう。
社内LANのクライアントマシンとWebサーバーを経由するという仕組みのため、プロキシサーバー経由でのWebブラウジングは速度の点で不利なのですが、こういった問題も大容量のキャッシング機能で回避しており、ユーザーやURLによるアクセス制限などのセキュリティ面でもメリットを持っています。
ビジネス面でもネットワークが必要不可欠なものとなった現在、自社のシステムを守っていくためにも、プロキシサーバーを最適に設定して安全に運営していくことが重要です。
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2021年8月3日Windows 10 でプロキシを設定する方法は?メリット・デメリットも解説
パソコンからWebサイトを閲覧するときにインターネットを利用していますが、特定のプロキシ(プロキシサーバー)という代理サーバーを介してアクセスできるように設定することで、外部からの不正なアクセスを防止できる、といった効果を期待できます。今回は、Windows 10 でプロキシを設定するメリットとデメリット、設定する方法を解説します。
インターネットに直接接続できないパソコンに代わって外部のネットワークにアクセスする橋渡しのような役割を持つサーバーのことを「プロキシ」と呼んでおり、正式には「プロキシサーバー」といいます。
Windows 10 でプロキシを設定してインターネットにアクセスすることで、セキュリティや高速化の面でさまざまなメリットを得ることができます。
Windows 10 でプロキシを設定するメリットとデメリット
Windows 10 でプロキシを設定することにより、セキュリティの面において以下のようなメリットを得ることができます。特に、複数のパソコンからインターネットに接続する機会が多い場合に、そのメリットは大きくなります。
- ・すべてのパソコンでインターネットのアクセスログを一括して記録できる
- ・特定のWebサイトにはアクセスさせないといった「フィルター」の機能が利用できる
- ・複数のパソコンが同じWebサイトにアクセスするとき、キャッシュを利用できるので同じデータを取得する必要がなくなり、通信負荷を低減できる
- ・代理サーバーであるプロキシを通すことで、匿名でのインターネットアクセスが可能になる
このようなメリットのあるプロキシですが、いくつか注意点があります。
- ・悪意のあるプロキシサーバーだった場合には、データを盗まれてしまう可能性がある
- ・プロキシが海外にあるサーバーだった場合、通信速度が低下することがある
- ・通信負荷に弱いプロキシだった場合、サーバーがダウンすることがある
セキュリティ上でさまざまなメリットがあるプロキシですが、注意点もしっかり理解しておきましょう。
Windows 10 のプロキシ設定方法
プロキシの設定方法は、まずWindows 10 画面左下の「スタートメニュー」をクリックしてスタートメニューを開き、「設定」アイコンをクリックします。
- ①設定画面で「ネットワークとインターネット」をクリック
- ②左側に一覧として表示されているメニューで「プロキシ」をクリックすると、プロキシの設定画面が表示される
- ③表示された画面で「設定を自動的に検出する」を「オン」に変更すれば、Windows 10 にプロキシが設定される
Windows 10 のプロキシ設定で不具合を生じさせないためには
Windows 10 でプロキシを設定する場合、プロキシの設定画面の「手動プロキシ セットアップ」という項目で「プロキシ サーバーを使う」を「オン」にすれば、手動でプロキシのアドレスを入力することもできます。
ただしその際には不具合が生じることもあります。そうならないために、下記のポイントに注意しておいたほうが良いでしょう。
公開プロキシは避ける
外部に公開されていて、誰でも自由に使えるようになっているものを「公開プロキシ」と呼ばれています。無料で利用できて匿名性も高くなっていますが、なかには大事なデータを抜き取ろうとするものもあります。例えば、機密情報や個人情報の漏えいが許されない企業のパソコンを使用する際は、利用は避けたほうが賢明でしょう。
適切な設定を行う
プロキシの設定を正しく行えているかどうかも、安全に使用するうえでとても重要です。正しく設定されていないと他のプロキシを経由してしまう可能性があり、最悪の場合は機密情報や個人情報の漏えいにつながる原因にもなってしまいます。どのように設定されているかは、しっかり確認しましょう。
まとめ
Windows 10 でプロキシを設定することでセキュリティにおいてのメリットがいくつも生じるようになります。ですが、なかには大事な情報を不正に抜き取ろうとするプロキシもあるので、そういった事態にならないためにも接続する前に調べておくことが重要です。セキュリティや通信負荷の軽減などのさまざまなメリットがあるので、上手に活用していきましょう。